当社HIFU(ハイフ)治療装置の開発方針について
昨今、エステサロン等による美容目的のHIFU施術による事故が増加傾向にあり、消費者安全調査委員会が事故調査を行い、再発防止を厚生労働省、経済産業省及び消費者庁に提言した、との報道がなされています。
この報道を受け、当社のHIFU治療装置の開発方針について、改めてご説明申し上げます。
消費者安全調査委員会の事故調査報告*では、美容HIFUによる顔の麻痺などの事故は、2015年11月から2022年12月で135件が確認され、その発生原因は以下によると結論されています。
- HIFU施術及び機器に関する法規制が及んでいない。
- 施術の技術的困難さが施術者に知られていない。
- 照射出力の高い機器が使用されている。
- 信頼性の低い機器が使用されている。
- 施術者の施術に関する知識の欠如。
- 注意喚起が行き渡らない業界の実態。
- 施術を受ける利用者がリスクを知らない。
一方、当社の医療用HIFU装置は、医療機器としての承認を取得するため、以下の対応に則って開発を行っております。
- 当社HIFU治療装置を用いた治験は、厚生労働省が定める臨床試験の実施に関する法令「医療機器の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」に基づいて実施されます。
- 当社HIFU治療装置の施術は患者さん自身(セルフ)で行うことは禁止され、適切なHIFU使用トレーニングを受けた専門医のみが施術を行うことができます。
- 当社HIFU治療装置には一般的な美容目的のHIFU装置にはない超音波ガイドが搭載されており、施術医師が患部を常に確認しながら施術することが可能です。
- 施術の方法について、HIFUの照射を行う前には、患部までの超音波の通り道に障害物(ガス等)が無いことを施術医師が確認した上で治療を行います。障害物(ガス等)があると、やけど等を引き起こす可能性が出てきます。
以上の通り、当社のHIFU治療装置は、施術者を含む実施の体制、法令の遵守、患者様への安全性に配慮し開発しております。
当社は、創業時に当社の社名に込めた思いである「音響工学(超音波)でがん患者さん、そしてそのご家族に希望に満ちた新たな未来をもたらす」を実現するため、今後もHIFU開発をはじめとする事業推進に邁進してまいります。
以上
※参考資料:消費者安全法第23条第1項の規定に基づく事故等原因調査報告書-エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_022/assets/csic_cms101_230329_02.pdf